2018年10月、当時弁護士だった江口大和さんは、横浜地検特別刑事部に逮捕されました。
江口さんは、逮捕後の取調べの冒頭で黙秘の意思を表明し、以後、一貫して黙秘権を行使しました。
しかし、検察官は、21日間にわたって取調べを続け、取調べ時間は56時間以上に及びました。取調べの中で、検察官は江口さんを「僕ちゃん」「お子ちゃま」「ガキ」と呼び、「うっとうしい」「どうやったらこんな弁護士ができあがるんだ」「嘘をつきやすい体質」「詐欺師的な類型」と罵倒する発言や、弁護人の活動を侮辱する発言をしました。
また、事件と関係がない江口さんの中学生時代の成績に触れる発言や、能力について揶揄する発言をしました。
このような取調べによって黙秘権等を侵害されたとして、江口さんは国家賠償請求訴訟を提起しました。